2017.3.8
  「spin-off

                                         主任主査 伊藤 智美


 
私のメイン業務である共同調査研究事業では、今年度、小野町と公共交通の問題に取り組んできた。
 小野町といえば、名前から推測するとおり、小野小町の生誕伝説が残る町である。町内には、小野小町生誕の地や小町の母、愛子(めずらこ)を祀った神社、小町の父、小野篁(おののたかむら)住居跡などゆかりの場所もある。
 そういった名所を知ることができたのも、小野町との共同調査研究事業のおかげである。

 リカちゃん人形にはまっているという姪っ子が都会から遊びに来たときに、ならば「リカちゃんキャッスル」へ行ってみよう、ということになり、初めて訪れたのが数年前。当時、せっかく小野町に遊びに行くのだから町グルメを味わってこなきゃ、とにわかに調べて得た知識が、「おのまち小町アイスバーガー」であった。新聞折込みの情報誌で、元祖アイスバーガーとして紹介されていたススムストアを目指すことにした。大きなクランクのある細い路地を進んで何とか見つけることができ、それぞれが好みのアイスを選んで食べたことが記憶に残っている。

 あれから数年たち、共同調査研究という縁で再び小野町を訪れることになり、(本来の業務目標はもちろん果たしつつ)町内4店舗で提供されているアイスバーガー制覇も個人的な目標となっていた。そして、年度末が迫った2月、あわや断念か?!というところで、見事に達成できた。
 各店がオリジナル色を出しつつ、後発店のアイスバーガーは、見た目もオシャレで凝っているが、やはりここは元祖を食べてみてほしい。店内は、“まちの八百屋さん”ともいうべき懐かしい感じで商品が並んでおり、入ってすぐ正面には、昔こういうのをフードコートって言ってなかった?的なテイクアウトカウンターと手書きのメニュー。きっと学校帰りの高校生が寄り道して小腹を満たしていく、そういうお店なんだろう。しかも100円!!(あ、消費税は別です)ワンコインでケースに並ぶアイスクリームから好みのものを選んで温かいハンバーガー用のパンに挟んでもらう(バンズではなく、あえてハンバーガー用パン)。温かいパンと冷たいアイスクリームという、あるようでなかった組合せは、持ち帰りができない、まさにご当地グルメである。
  
  ススムストア内カウンター       元祖アイスバーガー

    
     シェフリー松月堂            丸忠ストア      レストラン志木
                                                 (写真は全て本人撮影)

また、時間に余裕がある時には、町内のお店を物色して手みやげを買って帰ったが、ウチの子供に好評だったのが、シェフリー松月堂のオムレット。子供の手の平より大きいレギュラーサイズとこぶりのミニサイズがあり、種類豊富なところが気に入ったらしい。ノーマルの黄色、フランボワーズのピンク、抹茶の黄緑色、チョコのココア色、どれも発色がとてもきれいで食べて美味しい、ボリュームがあっておなかも満足、のスイーツである。


 公共交通がテーマなのだからと鉄道やバスを乗り継いで町へ行ったことも何度かあった。夕方6時頃の鉄道駅では、学校帰りの高校生たちに混じって電車の到着を待ち、車内で座るやいなやスマホ片手に友人と盛り上がる学生を横目に、お土産に買った「砂糖パン」(地元では「さどぱん」と呼ばれるらしい。老舗の和菓子)を1人おもむろに取り出し、全部食べてしまったことも。砂糖パンというだけあって、須賀川市名物の「くまたパン」に匹敵するくらい確かに甘い!が、素朴な昔ながらのお菓子は、ローカル線に結構マッチする(と思う)。渋めの日本茶があればもう1個いけたかな。
 そう、ローカル鉄道や路線バスを利用すると、出張もちょっとした小旅行気分が味わえた。

 スイーツだけではない、念のため。私が興味を惹かれた名所をお薦めするなら、東堂山満福寺に並ぶ昭和羅漢である。「羅漢さま」とは、本来はサンスクリット語で「アラハン(阿羅漢)」といい、仏の教えのもとで自己を磨き上げた修行者のことらしい。満福寺にはその数、450体以上あるそうで、いろんなポーズでいろんな表情をした羅漢像が所狭しと並んでいる。ニコニコ(ニヤニヤ?!)しているように見える羅漢像も多く、おびただしい数が並ぶ割に怖い雰囲気はなかった。一番奥には、切り出した石に彫られた大きな仏像レリーフもあった。中に真新しい羅漢像があったので、気になってよく見ると、名誉町民の作詞家・丘灯至夫氏と発酵学者・農学博士の小泉武夫氏のものであった。一般人でもオーダーメイドで奉安してもらうことができる、とのこと。いったい(一体)いくらかかるのだろう?そちらも気になるところである。

 満福寺を訪れたのは、去年のG.W.。「おのまち探検ツアー」と銘打って家族を誘って泊まりがけで出かけた。このときにお世話になった、旅館「小町の湯」から、お正月には年賀状をいただいた。連休直前の予約にも快く応じていただき、残念ながら温泉ではなかったけれど、増築したばかりの真新しいお部屋はとても居心地よく、楽しいまち探検となった。
 よほど気に入ったらしく、娘に「また小野町に行きたいな~、住んでもいいな~」とまで言わしめた、おのまちの皆さん、大変お世話になりました。


 本業の成果報告は、また別の機会に。この共同調査研究が終わっても、この縁を大切に、これからもつながっていけたら、と思っています。



※ このコラムは執筆者の個人的見解であり、公益財団法人ふくしま自治研修センターの公式見解を示すものではありません